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売買
売却
このページの要点
- 土地活用の「売買」とは、土地(更地・底地・古家付き土地など)を売却して資産を現金化する方法で、「売る」「貸す」「自分で使う」「隣同士共同で利用する」という4つの分類のうち「売る」にあたります。
- 不動産を手放すことは土地活用ではないと思われがちですが、売却資金を元手に収益性の高い物件へ買い換えたり、新たな事業へ再投資したりすることで、継続的な収入源に組み替えることも可能です。
- まとまった資金を得られる一方、継続的な収入は得られず、仲介手数料・登記費用などの諸経費や、売却益に対する譲渡所得税がかかります。
- 売却には、更地売却・古家付き売却・底地売却・共有持分の売却など、土地の状態や権利関係に応じた複数のパターンがあります。
- 「売る」べきか「貸して活用する」べきかは、立地条件・資金ニーズ・相続状況によって最適解が異なるため、実行前に税務・法務の専門家へ相談することをお勧めします。
【メリット】
・まとまった資金を早期に確保できる:賃貸経営のように収益化まで数年〜数十年を待つ必要がなく、成約すれば比較的短期間で資金化できます。
・売却資金を「買い換え」「再投資」の元手にできる:収益性の低い土地を売却し、より利回りの高い物件や事業へ資金を組み替えることで、継続的な収入源を新たに作ることができます。
・管理・修繕・空室リスクから解放される:売却後は固定資産税の負担も、空室リスクも、テナントとのトラブルもなくなります。
・相続財産の分割がしやすくなる:現金化することで、複数の相続人がいる場合の遺産分割協議がスムーズになります。
・事業リスクを負わずに済む:アパート経営や店舗誘致のような空室・テナント撤退・災害等の経営リスクを一切負いません。
【デメリット】
・継続的な収入は得られない:売却は一度きりの資金化であり、賃貸活用のように毎月・毎年の収入が入ってくるわけではありません。
・仲介手数料・登記費用などの諸経費がかかる:売却時にはこれらの諸経費が発生し、手取り額はこれらを差し引いた金額になります。
・譲渡所得税がかかる:売却して得られた利益(譲渡所得)に対して課税されます。所有期間によって税率が大きく異なるため、事前のシミュレーションが欠かせません。
・将来の値上がり益・収益機会を放棄することになる:将来の地価上昇や長期安定収益の可能性があっても、その利益を受け取ることはできません。
・相続税対策としては選択肢が狭まる:更地のまま保有・売却するよりも、建物を建てて賃貸する、あるいは定期借地権を設定するほうが評価減による相続税対策になるケースが多くあります。
売買資金を新たな投資に回すことで継続的な収入を得ることは可能ですが、投資判断を誤ると資産を目減りさせてしまうリスクもあります。できれば売却・買い換えを実行する前に、税務面や法務面など実務のわかる専門家に相談することをお勧めします。
土地活用の選択肢として「売買」を考える
土地活用と聞くと、多くの方はアパート経営や駐車場経営、ロードサイド店舗への賃貸など、「土地を貸して収益を得る」方法を思い浮かべます。しかし、土地活用の目的は収益獲得だけではありません。「資産をどう次世代に承継するか」「管理リスクをどう減らすか」「まとまった資金をどう確保するか」といった目的においては、売却が最も合理的な答えになるケースが多くあります。

特に、遠方に住んでいて管理が難しい土地、共有名義で権利関係が複雑な土地、収益化が見込みにくい狭小地や不整形地などは、無理に「貸す」活用を行うよりも、売却によって現金化し、他の資産(金融資産や収益性の高い不動産)に組み替えたほうが、結果的に地主様にとって有利になることがあります。私たちは全ての土地活用に対応しており、賃貸活用のご提案と並行して、売却という選択肢についても中立的な立場でアドバイスするようにしています。

売却の主な方式・パターン
一口に「売買」といっても、土地の状態や権利関係によっていくつかのパターンに分かれます。ご自身の土地がどのパターンに該当するかを把握しておくと、売却の進め方や税務上の扱いをイメージしやすくなります。
| 売却パターン | 概要 | ポイント・注意点 |
|---|---|---|
| 更地売却 | 建物のない状態の土地をそのまま売却する、最も一般的な方法。 | 買主の選択肢が広く売却しやすいが、価格設定、境界確定など地主に不利にならないよう注意点があります。 |
| 古家付き売却 | 既存の建物を解体せず、建物付きのまま売却する方法。 | 解体費用を抑えられますが、建物の老朽度によっては買主が見つかりにくくなることもあります。 |
| 底地売却 | 借地権が設定された土地(底地)を、借地人や第三者に売却する方法。 | 借地人に売却する場合は好条件になりやすい一方、第三者への売却は買主が限られ、価格が下がる傾向があり注意が必要です。 |
| 共有持分の売却 | 相続などで複数人の共有名義になった土地の、自分の持分のみを売却する方法。 | 共有者間の同意形成が難航しやすく、価格も単独所有の土地より低くなりがちです。 |
| 事業用地としての一括売却 | 企業や公共事業向けに、まとまった規模の土地を一括で売却する方法。 | 大手企業や自治体が買主となるケースが多く、価格・条件面で有利になることもありますが、用途地域や法規制の確認が必須です。 |
| 等価交換との違い | 売買が「土地を手放して現金を得る」のに対し、等価交換は「土地を業者に提供し、その分の建物を取得する」方法。 | 資産を不動産のまま組み替えたい場合は等価交換、現金化したい場合は売買が適しています。税務面のチェックも重要です。 |
こんな土地・こんな地主様には「売却」が向いています
賃貸活用と売却、どちらが適しているかは土地ごと・地主様ごとに異なります。私たちがこれまで10,000件以上のご相談を受けてきた中では、以下のようなケースで売却が有力な選択肢になることが多いという印象があります。

- 遠方に住んでおり、継続的な管理・意思決定が難しい土地をお持ちの方
- 相続が発生し、複数の相続人で分割協議を早急にまとめたい方
- 狭小地・不整形地・接道条件が悪いなど、賃貸活用による収益化が難しい土地をお持ちの方
- まとまった資金が必要(事業資金、老後資金、相続税の納税資金など)な方
- 事業リスクを一切負わずに、資産を整理したい方
逆に、幹線道路沿いでロードサイド店舗としての需要が見込める土地や、長期安定収益が期待できる立地の場合は、売却よりも定期借地権を活用した賃貸活用のほうが、トータルでの手取りが大きくなるケースも少なくありません。売却を検討する際は、必ず賃貸活用時の想定収益とも比較したうえで判断することをお勧めします。
売却の流れ|6つのステップ
- 目的・希望条件の整理:売却によって何を実現したいのか(資金化、相続対策、管理負担の解消など)を明確にします。
- 土地の調査・査定:境界確定、権利関係、法規制(用途地域・接道義務など)を確認し、複数の業者から査定を取得します。
- 売却方針・価格の決定:査定結果と市場動向を踏まえ、売却時期や希望価格を決定します。
- 買主の探索・条件交渉:弊社に問い合わせいただいている買取希望者、取引会社への物件紹介、様々な方法で買主を探し、価格・引渡し時期などの条件を交渉します。
- 売買契約の締結:重要事項説明を受けたうえで契約書を取り交わし、手付金を授受します。
- 決済・引渡し:残代金の授受と同時に所有権移転登記を行い、引渡しが完了します。
特に境界確定や権利関係の整理には想定以上に時間がかかることが多く、相続登記が済んでいない土地では、まず名義変更から着手する必要があります。売却を急ぐ事情がある場合ほど、早めに専門家へ相談し、逆算してスケジュールを組むことが重要です。
売却にかかる税金・費用
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益(譲渡所得)に対して課税されます。所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得(税率合計約20.315%)、5年以下の場合は短期譲渡所得(税率合計約39.63%)が適用されます。 |
| 相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例 | 相続により取得した土地を、相続税の申告期限の翌日から一定期間内に売却した場合、納付した相続税の一部を取得費に加算できる特例があります。相続直後の売却を検討している場合は必ず確認すべき制度です。 |
| 仲介手数料 | 宅地建物取引業法上の上限額(売買価格に応じた速算式)が定められており、多くの場合はこの上限額が請求されます。 |
| 印紙税 | 売買契約書に記載する契約金額に応じて課税されます。 |
| 登記費用(登録免許税・司法書士報酬) | 所有権移転登記や、抵当権抹消登記が必要な場合に発生します。買主と地主で負担する範囲が異なります。 |
| 解体費用(古家がある場合) | 更地として売却する場合、建物の解体・整地費用が別途必要になります。 |
税制は毎年の法改正により内容が変わる場合があります。ここでご紹介した内容は一般的な制度の概要であり、個別の税額シミュレーションについては、必ず税理士など専門家にご確認ください。
「売却」と「賃貸による土地活用」の比較
| 比較項目 | 売買(売却) | 賃貸による土地活用(例:ロードサイド・アパート等) |
|---|---|---|
| 資金化のタイミング | 成約時に一括で資金化できる | 賃料として長期間にわたり分割で収益を得る |
| 管理の手間 | 売却後は一切不要 | 建物管理・テナント対応・修繕対応などが継続的に発生 |
| 収益の上限 | 売却額が上限で、その後の収益機会はなし | 長期的には売却額以上の収益になる可能性がある |
| リスク | 売却後のリスクはなし | 空室・テナント撤退・災害・金利上昇などのリスクを負う |
| 相続税対策としての効果 | 限定的(現金化により評価額が下がりにくい)だが、資産の組替えなど売却後の対策で効果性を得られる場合もある | 建物の建設や定期借地権の設定により評価減の効果が期待できる |
| 資産の承継 | 不動産として次世代に残らない | 収益を生む資産として次世代へ承継できる |
よくある質問
土地は「売る」のと「貸す」の、どちらが得ですか?
一概にはいえません。まとまった資金がすぐに必要な場合や管理の手間をなくしたい場合は「売る」ほうが適していますが、幹線道路沿いなど賃貸需要が見込める立地では、長期的には「貸す」ほうが総収益が大きくなるケースが多くあります。土地の立地条件と地主様の目的の両方から判断する必要があります。
底地(借地人がいる土地)でも売却できますか?
可能です。借地人に売却する方法と、第三者(投資家など)に売却する方法があります。一般的に借地人への売却のほうが好条件になりやすい一方、第三者への売却は買主が限定されるため価格が下がる傾向があります。
相続した土地をすぐに売却しても問題ありませんか?
相続登記が完了していれば売却自体は可能です。ただし、相続税の申告期限との兼ね合いで使える税制上の特例(取得費加算の特例など)があるため、売却時期については税理士に確認したうえで進めることをお勧めします。
売却額はどうやって決まりますか?
周辺の取引事例、路線価、土地の形状・接道状況、用途地域などの法規制を踏まえて査定されます。複数の不動産会社に査定を依頼し、比較することで適正価格の把握につながります。弊社では購入予定者のニーズを踏まえた査定も行っております。
売却を迷っている場合、まず何から始めればいいですか?
まずは売却した場合と賃貸活用した場合、それぞれのシミュレーションを比較することから始めることをお勧めします。私たちのように売却・賃貸活用の両方を実際に経験している事業者であれば、中立的な立場で比較検討のお手伝いが可能です。
まとめ&無料相談のご案内
「土地活用」というと建物を建てて貸し出すイメージが強いかもしれませんが、「売却して資金化する」こともまた、資産を最大限に活かすための重要な選択肢の一つです。大切なのは、売却か賃貸活用かを最初から決め打ちするのではなく、ご自身の土地の特性と目的に照らして、両方の選択肢を比較したうえで判断することです。
私たちは1992年の創業以来、10,000件以上の土地活用相談に携わり、日本第1号の定期借地権事業を手がけたグループ会社として、賃貸活用にも売却にも中立的な立場でアドバイスできる体制を整えています。地主でもあり、地主と同じ立場で「売るべきか、貸すべきか」の判断からご一緒できます。まずはお気軽にご相談ください。
土地活用に関することなら、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。より詳しくお知りになりたい方のために、専門家による有料のご相談もご用意しております。